初級スキーヤー、初級ボーダーの人でゴーグルをつけていない人を良く見かけます。私もスキー始めたての頃はゴーグルの必要性が分からずつけていない事が良くありました。が、ゴーグルを着けずに雪山にいるのは大変危険です。今回はなぜゴーグルが必要なのかをご説明します。
雪面は紫外線の反射率80%!
ゴーグルを着ける一番の目的は「紫外線をから目を守るため」です。
裸眼で太陽を直接見ると目に悪いと言うのは皆さんご存知だと思いますが、地面に反射した光(照り返し)が目に入る事でも目にダメージがあると言う事はご存知でしょうか?
雪面・水面・コンクリート等それぞれ光の反射率は変わってきますが、雪面は反射率が非常に高いため、目へのダメージも大きくなります。
例えば、直接太陽を見たときに受ける目へのダメージを100とすると、コンクリートの照り返しから受けるダメージは5です。
水面の場合はおよそ30でコンクリートの6倍です。晴れの日に海の水面を見ていると眩しくて目をシパシパさせてしまうのはそれだけ水面の光の反射率が高いからです。
では、雪面はどうでしょうか?
雪面の照り返しの場合はなんと80のダメージを受けます。太陽を直接見るのとあまり変わりませんね。水面の約3倍、コンクリートの16倍ものダメージを受けます。
※簡潔に説明するために数値化しましたが、厳密には天候等様々な条件により変動します。
快晴の時に紫外線量が多いのは当然ですが、曇りでも、晴れの時の50%の紫外線が降り注いでいると言われています。天候にかかわらずゴーグルは常に用意しておいた方が良いでしょう。
紫外線を浴びすぎると目の病気になることも!
前述のように、雪山でゴーグルをしていないと大量の紫外線を浴びてしまいます。
スキーに行ってきた人が、海に行ってきたのかと思う程日焼けして帰ってくることがありますが、それは雪山での紫外線がそれだけ強いからです。
肌が日焼けをすることは当然ですが、実は目も日焼けをします。
目が日焼けをすると「雪目(ゆきめ)」と言う目の病気になってしまう事もあります。そういった目の病気を防ぐために、ゴーグルで目の日焼けを防ぐ必要があるのです。
雪目って何?
では、雪目とはどのような病気なのでしょうか?
雪目は、正式名称雪眼炎(せつがんえん)といい、目(角膜)が長時間紫外線を浴びる事で起きる病気です。
主な症状は、目の充血、痛み、涙が出る、眩しくて目が開けられない等です。
雪目の症状は、紫外線を浴びてすぐではなく、数時間後に現れます。
スキー場から帰ってきて室内にいるのに目が眩しい時は雪目を疑った方が良いでしょう。雪目になってしまったら眼科に行って目薬や内服薬を貰いましょう。放っておいても徐々に良くなりますが、重症の場合は夜目が覚めるほどの激痛が現れる事もあります。
じゃあ雨や雪の日はゴーグルは必要ないの?
まとめ
ゴーグルはどんなに安くても3000円程度はするため、初心者スキーヤー・初心者ボーダーの人は買うのを躊躇ってしまう事もあります。
ですが、ゴーグルが無いと、目の病気になってしまったり、天気によっては前が見えずにまともに滑ることも出来ません。
ゴーグルは値段も機能性も様々なものがありますが、どんなに安いものでも無いよりはマシですので、まだマイゴーグルを持っていない方は思い切って買ってみてはいかがでしょうか?